スマートフォンやパソコンが普及している現代、肩こりに悩まされている人は少なくないでしょう。
重苦しい肩こりはじっとしているだけでもつらいですし、独特な痛み、違和感、不快感を伴います。
また、肩こりをそのままにしていると、頭痛や吐き気を引き起こす場合もあるため、
日常生活の負担にもなってしまいかねません。
慢性的な肩こりを根本的に改善するのはそう簡単ではありませんが、
「温める」ことで、肩こりの緩和を促すことができます。
今回は、肩こり改善に温熱が効果的な理由や、効果的な温熱方法までまとめました。
肩こりにお悩みの方は、ぜひ肩こりの緩和に役立ててくださいね。
肩こり改善に「温め」が良い理由
肩こりは、疲労の蓄積やストレス、運動不足、冷えにより筋肉が固くなることが原因です。
温めることで固くなった筋肉がほぐれ、肩こり症状を軽減することができます。
肩の筋肉が張る、痛みがあってつらいなどの症状を感じたら、まずは温熱ケアを試してみましょう。
▶︎血行が改善される
パソコンを使ったデスクワークなど、長時間同じ姿勢でいると、肩や首に負担がかかってしまいます。
すると、筋肉が緊張し、固くなった筋肉が血管を圧迫して血液の流れが滞ってしまうのです。
また、肩は5~6kgもある人間の頭を支えているため、
他の部位よりも血行不良を引き起こしやすい部分でもあります。
肩を温めれば血管を圧迫している筋肉がほぐれるため、血管が拡張し、
血液の流れがスムーズになるのです。
▶︎ 疲労物質が流れる
血行が悪くなると、一定の体温をキープするために必要な酸素も行き渡らなくなり、
カラダの冷えにも繋がってしまいます。
カラダが冷えると血管が収縮してしまうため、
エネルギーのもととなる酸素が肩や背中へも充分に届きません。
酸素不足の状態が続くと疲労物質や老廃物も溜まりやすくなるため、
結果的に肩こりを引き起こしやすくなってしまうのです。
そんなとき、しっかり温めてケアをすれば、固くなった筋肉がほぐれて血管が拡張され、
血流が改善されるとともに疲労物質や老廃物も流れ、体外への排出を促すことができるのです。
温めは「慢性的な肩こり」に限る!
なかなか良くならない肩こりには「温める」ことが効果的ではありますが、
実は急性の肩こりには向かない対処法です。
▶︎急性肩こりには、「冷やす」処置が効果的
普段肩こりに悩んでいない人が、肩に負担をかけたり刺激されたりしたことにより、
突然肩こりが起きてしまった「急性肩こり」の場合は、温めるより冷やす方が有効です。
急性肩こりは、肩の筋肉に炎症が引き起ってしまっている状態のため、
患部を冷やして炎症を落ち着かせましょう。
冷やす方法は、冷湿布や氷、氷嚢を使うと便利です。
肩こり改善に効果的な温める場所
肩こり改善に温めは有効ですが、あくまでも正しい場所を温めることが大前提です。
▶︎肩背部をしっかり温める
肩こりは、痛みや重みを感じる肩だけを部分的に温めるよりは、
肩背部をしっかり温めた方がより肩こり改善につながります。
なぜなら、デスクワークなどで長時間同じ姿勢をしている人は、
肩から背中にかけての筋肉に負担がかかってしまう多いからです。
肩がこっている人は肩甲骨まわりの筋肉がこり固まっているケースが多いため、
肩だけを温めても肩こりを根本的に解消することはできません。
また、肩こりに悩む人のなかには、背中に肩甲骨がくっついたような感覚を持つ人もいますが、
これは肩甲骨まわりの筋肉が固くなっていることが原因です。
▶︎首にある「大椎(だいつい)」というツボを温める
肩こりに悩んでいる人は、首のケアをしていない人も少なくないでしょう。
しかし、肩は肩甲骨のほか、首にも繋がっている部分のため、筋肉が深く関わっているのです。
首のセルフケアも日ごろからしっかり行うことで、筋肉が硬直してしまうことを防ぎ、
肩こりの解消にも期待できます。
とくに、首の後ろにあるボコっとした骨と次の骨との間にある
「大椎(だいつい)」というツボを温めるとより効果的です。
次回も引き続き肩こり改善に効果的な温熱法をご紹介したいと思います。